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It Ai Mi me story第3話

こんばんは、コウガです。
今日でこのお話は終わりになりますが、コウガ君達のお話は続いています。

実は後日談のようなものを在る掲示板でお話という形では無いものでやっていたりもしますがw
まぁ、こちらのブログではキィとチィが代わりを務めてくれていますのでww

これからもキィ(マイ)やチィ(アイ)のお話をお楽しみくださいませ。

…で、なんであんなに1話と2話で『拍手』の数が違うんですか~!!www(やっぱりエロですか!?)

ーででで。
少し前の記事(リンちゃん辺り)からのお話はこのお話の延長上のお話なんですよ~。
あっ1/3娘紹介にリンちゃんをまだ入れてなかった!!

タオファ(桃華)もそろそろ出てきそうですしなにやら麗奈に関してなにか騒動が起きそうな感じですよ。


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<帰郷…>

アイが家に来て3日ほど経った。だいぶ家に慣れたようでのびのびとして居るように見える。

ジリリリン…ジリリリン… 家の黒電話が鳴り出した。

パタパタパタ… 小さな子特有の足音が聞こえてくる…

「はい、いちじょうです」「どちらさまですか?」

電話の音に反応したアイが受話器を取る。アイは家の電話番になっていた。
ーと、言っても掛けて来るのはもっぱら父さんでアイが来てからは毎日かけて来る…もちろん、今までは掛けて来た事など無い。

「あっお姉ちゃん!」 「うん、うまいでしょ?」 「うん」 「うん」 

電話の相手は父さんではなく、マイの様だった。

「あのねー、アイ。おにいちゃんといっしょにおフロ入ってね、いっしょにねてるんだー」
「うん」 「うん」 「そう」

「…でねー、おにいちゃんのつくるごはんおいしいの!」「おにいちゃん、いろんなのつくれるのーすごいんだよー」 「うん」 「うん」

「うん、いろんな人ががいておもしろいよー」 「うん」 「うん」 「わかったー」
「おにいちゃん!お姉ちゃんがかわってーだってー」

オレはアイから受話器を受け取った…アイはオレの顔をずっと見ている…

「もしもし…マイか?」「どうした?」

「えっと…たいした事じゃないんだけど…」

「何かあったのか!」

「あっ違うよ、何もないよ」「…あのね、…生理があったから言っておこうと思って…」

「…そ、そうなんだ」「判った…」
「…えっーと、おじさんはどうなんだ?」

「もう、食事が出来る様になったよ」
「あさってからは少しづつだけどリハビリも始めるみたい」

「そっか、回復しているみたいだな」「良かった」
「…マイ、大変だろうけど頑張れよ」

「うん、頑張る…」

「じゃあ、アイに代わるか?」

「あっ…待って…」 「・・・」 「・・・」

「どうしたんだ?」

「…コウちゃん…私のこと、愛してる?」

「なっ何、言ってんだよ」

「だってー…」「さびしいよ……」

「…アイが見てるんだけど?」

「でもー」

「あっー判った!」「愛してる!オレはマイを愛してる!!」

「ありがとう、コウちゃん」「私、頑張る!」

「アイに代わるぞ」

オレはマイの返事も聞かずにアイに受話器を渡した…アイは嬉しそうにニコニコしていた。
オレは居間に引っ込んでしまったが、しばらく姉妹で話していた様だった…

・・・・・

健次さんが倒れてから三ヶ月ほど過ぎ、やっと健次さんとマイが神杜に来れる事になった。
神杜病院の車が空港から病院まで送ってくれる事になっていたので、オレとアイは病院で待っていた。

風は少し冷たかったが日差しは温かかった。アイはまだ咲いている花を見て楽しそうにしている…オレはそんなアイの姿を見ながら初冬の晴れた空を感じていた。

しばらくして、病院の入り口近くに車が止まった。ワゴンタイプの後ろの扉から父さんとマイが降りて来た。

「アイ、父さん達が着いたぞー」

「はーい」

オレとアイが車に近づいて行くと病院の人が健次さんを乗せた車椅子を降ろし始めていた。
オレはきちんと降ろし終わるのを確認してから、アイの背中を押す。アイはオレの顔を見てから健次さんの元へと駆け出した…

「お父さん!!」

「・・・・・」 「・・・」
しばらくの間、健次さんはアイの姿を見ていた…

「お父さん?」「どうしたの…」

「ここは神杜だよな…」

「うん、そうだよ『かみもり』だよ」

「…やっと、帰って来たんだな…」

「うん?」「…お父さん?」

「…どうだ『愛』、神杜は?」

「…!?」「お父さん、アイのことわかるの!!」

「ああ、判るぞ。お父さんの大事な大事な娘の『愛』だ」

「お父さん、記憶が戻ったの?」

「舞、心配かけたな」

「お父さん…」

「健次…」

「光一、…ありがとう」

「健次…」

父さんは上を向いて空を見上げていた…本当は涙を堪えていたんだと思う…

「…君は光牙くんかい?」

ビックリして思わず近づいていたオレを見て健次さんは声を掛けて来た。

「はい」

「大きくなったね」

「はい」

「愛の事を見ていてくれてありがとう」

気付くとアイはオレに抱き付いていた…オレも無意識にアイの肩を抱いていた。

「本当に戻って来たんだな…」

健次さんは青い空を見上げていた…


<家…>

「ただいまー」

「お帰り」

「あっおにいちゃん!」「もう、おきてもだいじょうぶなの?」

「ああ、もう大丈夫だよ」

「よかったー」

「お帰り」

「あっはい。今、帰りました」

「…どうだった?」

「ちかれたー」

「はい。問題無く終わりました」

「そうか…」「ゴメンな、こんな時に具合悪くなっちゃって…」

「ううん。コウちゃん、気にしないで…」

「ゴメン」

「コウちゃん、謝らないでよ…」
「…それより、本当に良くなったの?」

マイはそう言うとオレのおでこに手を当てて見る…

「うーん、だいぶ良くなったみたいだけど、まだ微熱があるんじゃない?」

「もう7度位しかないよ」

「えっーダメだよーまだちゃんと寝てなきゃ」
「ほら、早く布団に入って!」

「判ったよー」

アイとマイは北海道に行っていた。お父さん『健次さん』の49日で北海道に在るお墓に納骨をする為に…

オレと父さんも行く予定だったが、オレは数日前から風邪をひいてしまい前日になってとうとう39度の熱を出して寝込んでしまった…なんとか行こうとしたのだが、三人に怒られて仕方なく家に残る事にした。

アイもマイも本当にオレの体の心配をしてくれていた。
お父さん『健次さん』の納骨なんかよりオレの方が大事だと…
二人して「お父さんもお母さんもこの神杜に居るんだから…」-と言って…

健次さんが亡くなったのは神杜に来て一週間後の日曜日だった。

その日、マイは早くから病院に行っていて、オレはお昼を食べてから昔、マイと行った同じ道をアイと通り丘の上にある病院へと歩いて行った。

アイは静かに扉を開けて健次さんが起きているのを見るとちょっと大きめの声で「お父さーん」と言いながらベッドに走って行った。

その時、健次さんは個室に居た。父さんがしばらく落ち着くまで個室にして貰おうと言ったからだ。
健次さんはアイの姿を見るとやさしげな笑顔を見せていた…

…しばらく、ゆっくりとした時間が流れた。
健次さんは薬の為か眠っている…アイはマイと一緒に居ておとなしくしている…オレは少し離れたソファアに座っていた。

空の色が茜色に変わって行く…健次さんが目を覚ましたようだった…

「由香里…来てくれたのか…」

オレは最初、寝ぼけているのかと思った…

「もう、二人は大丈夫だ…」
「光一と光牙くんがきっと幸せにしてくれる…」

「お父さん…どうしたの?」

マイは立ち上がり健次さんの側へ行った…アイはしばらくマイを見ていたがオレの側に来た…
オレは…何と言っていいのか判らずに居た。

「おにいちゃん?」「どうしたの?」

アイはオレの手を引っ張った。

「うわっー、天使さんだー!!」

アイは大きな声で言う、その声にマイは思わずこちらを向いた。

「あれ?」「見えなくなっちゃった…」

ビックリして手を離したアイはそう言った。オレはアイの手を取る!

「あっ、見えるよ。おにいちゃん!」

「マイ!オレの手を!!」

「う、うん」

オレの手を取ったマイは思わず声に出した…

「お母さん…」

そう、オレ達の目の前に居る天使は…オレ達がイメージしている天使の姿をしているのはアイとマイの母親の『由香里さん』だった。

「えっ?あの天使さんアイのお母さんなの?」

「ああ、アイとマイのお母さんだよ…」

「お母さん、天使さんなんだー」

〔 光牙くんには私の姿が見えるのね 〕〔 愛も舞もお母さんが見えてる? 〕

「はい」
「うん」

マイは涙を流していた…
アイは嬉しそうにしている…

〔 愛も舞も大きくなったわね。お母さん嬉しいわ 〕

「お母さん…」

〔 光牙くん、舞と愛を頼む… 〕

気付くと『由香里さん』の横には『健次さん』が立って居た…いや健次さんはベッドに居る。

〔 三人とも、仲良くね 〕〔 お父さんとお母さんはこの神杜の空からみんなの事を見てるから… 〕

そう言うと二人の姿は小さな光の球となった。その二つの光りは窓のガラスを通り茜色の空へとゆっくりと昇って行った…

・・・・・

「やっぱり、おにいちゃんのお家がいちばんいいねーお姉ちゃん」

「そうね…本当に…」

二人の姉妹はオレの横で和やかに話して居た…。


<春…>

2007/06/19 (Tue) 22:21:14

オレとマイはアイを連れて思い出の場所へと来ていた。

「うわーすごーい!!いろんな色のお花がいっぱい!」

小さな丘を登ると眼下には色とりどりの花が咲いていた。

「凄い…5年前より、いろんな花が咲いてる…」

「だろ」

アイは嬉しくてお花の中を走りまわっていた。アイの背中には白くて小さな羽が付いている、もちろん本物の羽ではなく背負っているリックに羽が付いているだけなのだが花畑の中を跳ねているアイは小さな天使に見えた。

・・・・

神杜では珍しい雪の降る日。外で雪を見ていたアイが突然オレを呼んだ。

「おにいちゃん!いまそこに小さな天使さんがいたよ!!」

「えっ?本当??」

「うん!!」

オレは上着を羽織ると急いで外に出た。

「おにいちゃん、こっち!」

オレはアイに呼ばれて走った。
アイは雪の降る中、平気で走っている…オレは滑って思うように走れなかったその為、アイと変わらない…いや遅くなっていた。

気付くと商店街の辺りにまで来ていた…この辺まで来てしまうと、どの足跡が天使のモノか見当が付かなくなってしまっていた。

アイはとてもガッカリしている…

「…アイ、せっかく商店街まで来たんだから何か買って行こうな?」

「…うん」

「アイ、お腹減らない?」
「ほら、あそこで鯛焼き売ってるぞ…っえ?」

鯛焼き屋の横で美味しそうに鯛焼きを食べている女の子の後ろには小さな白い羽らしき物が動いていた。

「アイ、あの子か!」

「あっ、うん!!そう!」

オレとアイは急いで女の子の元へと駆け寄った…女の子はビックリしている。

「あ、あの、何か?」

「おねいさん、天使さん?」

「えっ…あっこれ?」

女の子はくるっと後ろを向いた。その背中には小さな羽が付いたリックが在った。

「へぇ~こんなのあるんだ~」

「…天使さんじゃないんだ……」

「ごめんね」

「ううん、こっちこそごめんなさいです」
「でも、これかわいいです…イイナー…」

「そうでしょ、私のお気に入りなの」

「ねえ、コレ何処で売ってるの?」

「お兄ちゃんからのプレゼントだから良くは判らないの…でもたぶん東京で買った物だと思います」

「そうなんだ…こっちでは売ってないのかな?」

「同じの持っている人を見た事が無いから、こっちじゃ売っていないんじゃないかと思います」

「そっかー」

「いいなー、かわいいなー」

「…ねえ、背負ってみる?」

「いいの?」

「うん、付けてみて!」

「ありがとう、おねえさん!!」

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アイはそのリックを借りて背負ってみた。アイにはちょっと大きいような気もしたが文句無く可愛いかった。

「うん、可愛い!可愛い!」

「えへへ、ありがとう。おねえさん」

オレは上着のポケットに入っているものに気が付いた…それは健次さんが使っていたデジカメだった。
マイが「私、こういうの得意じゃ無いから」と言ってオレにくれた物だった。

「アイ、こっち向いて」

オレはキョトンとしているアイの写真を撮った。

「今度は後ろ向いて」

オレは調子に乗って10数枚ほど撮った。

「こんなもんかな?」

「ねえ、おにいちゃん」「おねえさんといっしょに撮ってー」
「おねえさん、アイといっしょにー」

「えっと、よければこの娘と一緒に写真に入ってもらえませんか?」

「はい。良いですよ」

「じゃあ、撮ります」

アイは見ず知らずの女の子と楽しそうに笑っていた。

・・・・

その後、父さんがこのリックと同じ物を買うのにかなり大変だったようだが、アイの中で父さんの株が飛躍的に上がったのは父さんが「愛が父さんの背中を流してくれたんだぞー」と泣いて喜んでいたので間違い無いだろう…。

「おにいちゃーん!おねいちゃーん!」

アイがお花畑の中からオレ達に手を振っている…アイはもうすぐ小等部に入学する。
あの羽リックの娘の家が近くらしく登校時に迎えに来てくれる事になっている。アイは既にこの神杜で数人の友達を作ったようだ…学園に通うのが楽しみでしょうがないらしい。

「コウちゃん…」

「なに?」

「ありがとう…」

「何が?」

マイは健次さんが亡くなってすぐに父さんに「私、働いて愛の養育費をなんとかしますので愛が高校を卒業するまでこの家に置いてください。もちろん、この家の家事も私がします!」-と嘆願して来た。

だが、父さんは「君はちゃんと高校に行くんだ」-と言う。めずらしくマイは父さんの意見に首を立てに振らずに「お父さんの預金だけではいずれ足りなくなってしまいます。ですから少しでも早く働いて一条家の負担を減らさないと」マイは引かなかった。

「マイ、健次さんはオレと父さんを信用して天に昇って行ったんだぞ。そんなにオレや父さんが信じられないのか?」

「…コウちゃん…」

「舞ちゃん、父さんは君にはこの町で友人を作って欲しいんだ…」
「オレと健次のような…いや、由香里さんと『麻奈』のようなどんな時にでも信じ合える友人をこの神杜で見つけて欲しいんだ…」

「…はい」

マイは編入試験には何の問題も無く受かり、三学期の途中から神杜学園の高等部の一年として入学した。
実際の話、学園は顔見知りばかりなのでマイはとても歓迎されていた。

オレとの同居に関しても「よかったねー舞!」と言ってくれる人が大半だったらしい。
とにかくマイは学園にも馴れて楽しそうに日々を過ごしている。

オレ的に残念なのは、あれ以降マイとHが出来ていない事位だけ…たまにマイが周りに人が居ない(アイを含む)のを確認して軽いキスをしてくれる位だが…まあ、それでも良いかなとオレは思っている。

「コウちゃん、大好きだよ!」

「アイもおにいちゃん、だいすきー!!」

いつの間にかアイがオレの足元に来て抱き付いていた。めずらしくマイもオレにもたれ掛かっていた…
これから、オレ達がどうなるかなんかは解からない。でもオレはこの姉妹と一緒に…大事なアイとマイと一緒に歩んで行こうと思う…。

              
     It.アイ.マイ.me.story…   
                  



ーと、行った感じで家にはキィとチィが居たりしますw

キィも20歳となりチィも8歳になっています。
(年齢の差はチィを作ったのがキィの作った2年あとだからですw)
キィは最初永遠の16歳のはずだったんですけど…w

最後に最近のキィ、チィ姉妹の画像で終わらせてもらいますね!


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